うつ病のようなツラさはないけれども、モチベーションが全然あがらないという、あなたはひょっとするとアパシーシンドロームなのかもしれません。
アパシー・シンドロームは無気力症候群ともいわれ、「やる気がない」、「モチベーションが低い」というような症状がみられます。
ですが、うつ病などの無気力感とは違い、学業や仕事など特定の「本業」に対してのみ無気力状態に陥ります。
なので、趣味や興味のある事に対しては普段と変わらないモチベーションで取り組むことができるので、周りからはただサボっているだけのように誤解されることもしばしばです。
アパシーシンドロームになる原因
アイデンティティの不確かさがアパシーになる原因だといわれています。
- 自分とは何か
- 自分は何になるのがもっともふさわしいのか
- 世界は自分に果たして何を求めているのか
このように、「何をなすべきか」を反復的に自問自答しだした人は、仕事や学業への意義を見出しにくくなる傾向にあるようです。
毎日生き甲斐をもって仕事をしたり、学校へ行くのを楽しみにできるためには、アイデンティティがはっきりしていることが必要不可欠です。
こちらの本にあるように、多様な価値観が併存している現代社会においてアイデンティティの確立が難しくなっていることも原因だと思います。
今日の先進諸国のように価値を多様化させ人生選択の幅を大きくしてくればくるほど、そこに住む青年たちがそれだけ多く「自分らしさ」の探索にエネルギーをさかなければならなくなるのはむしろ当然であろう。「自分らしさ」「生き甲斐」それを求めることは光栄であり、しかし新種の苦悩でもある。
アパシーシンドロームになりやすい人
アパシーになりやすい人の特徴をまとめました。
- 年齢的には高校ニ、三年から上限は30歳前半くらいまでの年齢層
- 男性の方が多い
- 努力型の真面目人間で、失敗の経験が無い
- 完全主義的傾向があり、1か0で物事を考えがち
- 勝敗に意外に敏感で、負けそうなときには戦わずにリングからおりる
- 自分の進路決定を他人の手にゆだねてきた人が多い
アパシーになりやすい人は普段から怠け癖のある人ではなく、むしろ周りの期待に応えてきた素直でよい子が多いみたいです。
アパシーシンドロームの人がモチベーションを上げる方法
何か行動を移すときには、無気力になりやる気が出なくなってしまうアパシーシンドローム。
では、どのようにしてモチベーションを上げればよいのでしょうか?
自分の好きなものを見つける
これまで親や周りによって敷かれたレールに従って生きてきた人は、大学に入学する、よい企業に入る、というような目標が途切れたときにアパシーに陥りがちです。
なのでこれだったらやっていて楽しい!苦じゃないという事を見つけることで、人生の方向性が定まり、アパシーも解消します。
そのためには、旅行に行ったり、普段関わらないような人と遊んでみたりするなど、色々経験してみるのがよいでしょう。
環境を変える
また、現状の生活がマンネリ化してアパシーに陥っている場合は、今の環境を変えてみることも一つの方法です。
- 長期間の休みを取る
- 引っ越しをする
- 新しいコミュニティに参加する
など、普段の日常に新しい風を吹き込むことで、今までとは違った価値観と出会い、その結果アパシーが解消するという事があります。
まとめ
現状の仕事や勉強へのモチベーションが上がらない人にとって、好きなことだけして生きていければ最高なのですが、世間はそれを許しません。
趣味を仕事にできる事が一番ですが、それが無理な場合は思いっ切って今いる自分の環境を変えてみることが、自分にとって良いスパイスとなり、枯れ果てていたモチベーションも戻ってくるはずです。